「自分の感受性くらい」茨木のり子
ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
*
気難しくなってきたのを友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
*
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
*
初心消えかかるのを暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった
*
駄目なことの一切を時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
*
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
『例えばヒロがそうだったように』
ほっておいたらおもしろいくらいおもしろいことがない。
ほっておいたらかなしいくらいかなしいことがない。
陽の光は星の裏っかわからぬるっと現れて
、諸々の影を線にして、点にして、また線にして、また星の裏っかわにぬるっと消えていく。
これは日々なんかじゃない。
ぐずぐずぐずついたかさぶただよ。
根こそぎバールでひっぺがして、俺が見たいのは鮮血だ。
目が眩むほど、真っ赤な真っ赤な鮮血だ。
「お弁当のおかずが一品足りないあなたへ」
(via ice--9)